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創立65周年

支援教育におけるICT活用の現状とこれから
 第4分科会

講師:日本福祉大学 教授 金森 克浩
大阪教育大学科学教育センター 准教授 仲矢 史雄

「特別支援教育におけるICT活用の現状とこれから」・・・・・金森先生

71歳の女子中学生を例に挙げて・・・60年前、脳性麻痺障害のため義務教育を受けることができなかった。喋れるが、肢体に不自由があり、車椅子の生活。当時今のようなICTがあり、配慮があれば、教育が受けられたのではないか。

親が受けていた20年前の教育と、今の教育。子供達が大人になる20年後。そのまま40年後も生かされるとは限らない。我々の学びも動的である。子供達に「何を教えるか」だけではなく、子供達が「どのように学ぶか」という視点が重要である。
ICTを使うと、時代は必ず変わる。やってきたことを捨てるわけではないが、都合よく変わっていけるツールになる。自分が進化していかないといけない。そうすれば、対応していく力も伸びていく。
ICT活用のポイントは、4観点9項目。ICT機器の得意分野
実践しながら子供の様子をモニタリング→ドロップトーク
上手な情報収集。自分で探せないなら上手な人を味方につける。探すときは、自分の得意なもので良いので、情報も発信しよう。(動画174iamsam youtubeを例に挙げて )

これからの10年を考えると、見えないものがでてくるだろう。面白そうなものが、今後でてくるかな?と考えて欲しい。使うことで上手になる。

 

『ICT開発 「これまで」と「これから」』・・・・・仲矢先生

ロボットに対して興味がある障害児を引き受けることになった。講習会に来るために、バスの乗り方も覚え、アルファベットを書き込むことも覚えた。最後には、複雑な迷路のライントレースまでキーボード入力もできるようになった。やりたいことは出来る。きっかけで力がついて、名前もかけるようになった。これが、特別支援との最初のかかわりである。

*ICT活用することの効果
多くの小学生は、「比例・割合」の課題が苦手。
阿倍野区でロボット学習を実施(比例と割合 調査を実施)
ロボットのプログラミングを学習することによって、小数点の計算や比例と割合を理解することができ、ほぼ倍の正解率をだすことができた。
目的がないとハードルが高い勉強は難しいが、目的を持つ学習は効果を期待できる。

*OMELET基本機能についての説明
VTR紹介 紙教材も読み込める。○×がつけられる。
公開にすると、生徒のアプリですぐに見られる。
アプリ化で時間短縮できる。
フォントを減らす。写真の編集機能無し
さらに目的によって別アプリ化
「読み」支援に特化 「よめるんです」

*OMELETを使うメリット
学習記録を見ることで、生徒の心理を知ることができる。
消すことができるので、集中力が向上する。
自分自身でも間違いを振り返ることができる。

 

 第4分科会 質問コーナー
金森先生
Q:板書について。タブレットで写真を撮るのはノートとして認められるか。
A:ある意味板書は、 書き写すことが目的ではない。子供達がどういう学びをするか。プロセスも大事
だ。板書もプレゼンも撮って終わり、も多い。それでは駄目。
受験にタブレットを持ち込む場合は、日常的にICTをどのように使っていたかが、問われる。

仲矢先生
Q :OMELETでどのように教材を作るのかを知りたい。
A:具体的にOMELETを使って、教材の作り方を指導―

その他
Q:十年後のICT テクノロジーはどうなるか?
Q:プログラミング学習はどうなっていくか?など

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